買取サービスを比べていると、サイトの片隅に、都道府県名の入った公安委員会の名称と長い番号が並んだ一行を見かけることがあります。数字の羅列なので読み飛ばしてしまいがちですが、これは古物商許可の番号で、その業者が中古品の売買を法律にもとづいて営んでいることを示す情報です。
大切なバッグを預ける相手を選ぶうえで、この表示があるかどうかは最初に見ておきたい項目のひとつです。とはいえ、番号のどこを見れば何が分かるのか、サイトのどこを探せば載っているのかまでは、あまり知られていないように思います。
この記事では、古物商許可という制度の基本と、許可番号の構成、そして実際に確認するときの手順を編集部の視点で整理しました。難しい手続きは必要ありません。見る場所さえ分かれば、申し込み前の数分で確かめられる内容です。
古物商許可とはどのような制度か
中古品を買い取って売る事業を営む場合、古物営業法にもとづき、都道府県の公安委員会から古物商の許可を受ける必要があります。申請の窓口は営業所の所在地を管轄する警察署で、審査を経て許可が下りると許可証が交付されます。
この制度が置かれている理由のひとつは、盗品などが中古市場に紛れ込むのを防ぎ、万一流通した場合にも早く見つけられるようにすることにあります。買取の際に本人確認を求められるのも同じ趣旨で、業者側が法律上の義務として行っている手続きです。本人確認まわりの実務はバッグ買取に必要な書類で詳しく扱っています。
古物は法令上いくつかの区分に分けられており、許可を受けるときには取り扱う区分を届け出ます。バッグは皮革・ゴム製品類などに区分され、ブランド品を扱う業者はこのあたりの区分を含めて許可を得ているのが一般的です。
そして重要なのが表示の義務です。古物営業法では、ホームページを利用して取引を行う場合に、氏名または名称、許可を受けた公安委員会の名称、許可証の番号をサイト上に表示することが求められています。ネットで申し込める買取サービスであれば、これらは書かれていて当然の情報だということになります。
許可番号は12桁で構成されている
古物商の許可番号は12桁の数字で、頭から順に意味が割り当てられています。丸暗記する必要はありませんが、構成を知っていると表記が正しい形になっているかを判断しやすくなります。
| 位置 | 桁数 | 表している内容 |
|---|---|---|
| 1桁目から2桁目 | 2桁 | 許可を出した公安委員会を表す番号 |
| 3桁目 | 1桁 | 古物商か古物市場主かの区分 |
| 4桁目から5桁目 | 2桁 | 許可を受けた年(西暦の下2桁) |
| 6桁目から12桁目 | 7桁 | 許可ごとに割り振られる連番 |
表記としては、都道府県名を冠した公安委員会の名称に続けて、第という文字と12桁の数字、そして号という文字を並べる形が通例です。公安委員会の名称は都道府県名が入りますので、その業者が本社や営業所を置いている地域とおおむね対応しているかどうかも、あわせて見ておくとよいでしょう。
桁数が明らかに足りない、公安委員会の名称が書かれずに数字だけが並んでいるといった場合は、表記として不完全です。単なる記載ミスということもありますが、気になるようであれば問い合わせて確認しておくのが安心です。
公式サイトのどこに書かれているか
許可番号は目立つ位置に置かれているとは限りません。編集部がいくつかの買取サイトを見た限りでは、次のような場所に記載されていることが多い印象です。
- 会社概要・企業情報のページ。会社名や所在地と並べて書かれていることが多い
- 特定商取引法に基づく表記のページ。販売業者や責任者の情報とともに掲載される
- サイト下部のフッター。小さな文字で1行だけ添えられている場合がある
- 利用規約やプライバシーポリシーのページ末尾
- 買取の申込ページや、よくある質問のなかの安全性に関する項目
ページ内で探すときは、ブラウザの検索機能で「古物」「公安委員会」といった語を打ち込むと早く見つかります。スマートフォンでもブラウザのメニューからページ内検索が使えますので、フッターまでスクロールして目で追うより確実です。
店舗を構えている業者であれば、店頭にも決められた様式の標識が掲示されています。そこには公安委員会の名称、許可番号、取り扱う古物の区分、氏名または名称が記載されており、来店したときに確認できます。持ち帰った書面や名刺に印字されていることもあります。
記載が見当たらないときにどうするか
ひととおり探しても許可の表示が見つからない場合は、まず問い合わせフォームや電話で聞いてみるのが手順です。許可を受けている業者であれば、公安委員会の名称と番号をその場で答えられるはずですし、サイトのどこに記載しているかも案内できるはずです。
それでも回答が得られない、あるいは話をそらされるような反応が返ってくるようであれば、その業者は候補から外すという判断で構いません。買取は自分の持ち物を手放す取引ですから、前提の部分に不安が残る相手と進める必要はありません。
なお、編集部が調べた範囲では、全国の古物商をまとめて検索できる一般向けの公式データベースは用意されていません。番号の真偽まで確かめたい場合は、許可を出したとされる都道府県警察の担当窓口に問い合わせる方法があります。
出張買取では許可証の提示を求められる
自宅に来てもらう出張買取のように、営業所以外の場所で取引をする形態は行商と呼ばれます。古物商の許可証には行商をするかどうかの別が記載されており、外に出て買い取るにはその旨の許可を受けている必要があります。
そして行商をする場合、担当者は許可証を携帯しなければならず、取引の相手方から求められたときには提示する義務があります。つまり利用者の側から「許可証を見せてください」と伝えるのは、まったく失礼な行為ではなく、法律が想定している場面だということです。
提示された許可証では、公安委員会の名称と番号、氏名または名称、行商の別を確認します。名刺の社名と許可証の名義が違う場合は、その理由を尋ねておくと安心です。渋られたり、はぐらかされたりするようであれば、その場で取引を止めて構いません。出張の流れ全体はバッグ買取の流れと手順で確認できます。
個人が自分の持ち物を売る場合は許可不要
混同されやすい点として、許可が必要なのは古物を売買する事業者側であり、自分が使っていたバッグを手放す個人には許可は必要ありません。手元の私物を売るだけであれば、買取に出してもフリマアプリに出品しても、許可を取る話にはならないと考えて差し支えありません。
一方で、売ることを目的に中古品を仕入れて繰り返し売るような形になると、事業としての古物営業に当たり、許可が求められます。自宅の整理と転売の線引きが気になる方は、この違いを押さえておくとよいでしょう。
番号が書かれていても見ておきたい点
許可番号が掲載されていること自体は前向きな材料ですが、それだけですべてが安心というわけではありません。表示されている社名、所在地、電話番号といった情報が互いに矛盾していないか、あわせて確かめておくとよいと思います。
たとえば、サイトに書かれている運営会社名と、特定商取引法に基づく表記の販売業者名が食い違っている場合や、所在地が番地まで書かれていない場合は、問い合わせて経緯を聞いておきたいところです。グループ会社が運営しているといった正当な理由があることも多いので、確認すれば整理がつきます。
また、許可の有無は取引の入口の話であって、査定の精度や費用の条件とは別の問題です。許可を確認したうえで、手数料や返送料、キャンセルの取り決めまで見て候補を絞る流れになります。確認項目の全体像はバッグ買取業者の選び方にまとめました。
自宅に業者を呼ぶ出張買取や、突然の訪問を受ける場面では、確認の重みがさらに増します。訪問を伴う取引で起きやすい問題と、法律上の取り決めについてはバッグ買取で起きやすいトラブルで扱っています。
まとめ
- 中古品の買取を業として行うには、都道府県公安委員会の古物商許可が必要です
- 許可番号は12桁で、公安委員会・区分・許可年・連番の順に意味が割り当てられています
- ホームページで取引する事業者には、名称・公安委員会名・許可番号の表示が求められています
- 会社概要や特商法表記、フッターを確認し、見当たらなければ問い合わせて判断します
許可の表示を確かめたら、次は買取方法や費用の条件で候補を絞る段階です。条件から探せる一覧を用意しています。
